アポロンの呪い
カサンドラ症候群になってしまったみたいです。
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“ゲシュタルト崩壊”って知ってますか?
簡単に云うと、
例えば平仮名の“あ”を紙に書いてみる。
書いたそれは紛れもなく“あ”ですね。
では、その“あ”を
もっと沢山書いてみましょう。小学生の時にやった、漢字の書き取りみたいに。
“あ”だけです。
他の文字を書いたり文章にしたりしてはいけません。
10個や20個ならまだ大丈夫だとおもいますが、50個60個と書いているうちに何だか変な感覚になりませんか?
延々と“あ”だけを書いていると
それが文字だと云う事を忘れてきます。
機械的に紙の上にペンのインクをなすりつける作業になっていきます。
そしてふと、
あれ?“あ”ってこれで良かったんだろうか?
ところで私はなんでこんな事をやってるんだろう?
なんて思ったりします。
それが文字ではなく“人生”で
私は何をやってるんだろう?
となってしまうのです。
私なりに頑張ったつもりだけど、こんな詰まんない人生になってしまった。
等と思い始めます。
では、意義のある人生ってどんなのだろう?
と考えます。
お金が在って綺麗な大きな家に住んで、良い暮らしをしている。
配偶者や子供から愛され慕われて
友達も沢山いる
或いは
好きな分野で大成功を収め、連日テレビや新聞では自分の話題ばかり、人気も出て地位や名誉も手にした
……なんて考えたりしますね。
でも人生にゲシュタルト崩壊を起こしたカサンドラ症候群の私は
その考えを
でもどうせ死んじゃうんだし。
で、締めくくってしまいます。
そりゃ、金持ちにでも貧乏人にでも、有名人にでも凡人にでも
死は必ず訪れます。
当たり前過ぎる程の当たり前の事です。
でも何をするにも
どうせ死んじゃうんだし
と考えてしまって、寂しいと云うか、辛いというか、怖いというか
勿論、「何でそう思ってしまうんだろう?誰も死ぬ事を考えて生きてなんかいない。どうせ死んじゃうんだしなんて考えていたら何も出来ない。何も楽しくない」
と思ってはみました。
でも
こんなに働いてお金を稼いでもどうせ死んじゃうんだし
娘も遠くに嫁にいっちゃったし、せめて離れ離れになった息子と暮らしたいな……でもいいか、どうせ死んじゃうんだし
へえ、○○さんの若夫婦に赤ちゃんが産まれたの?おめでとう。でもどうせ死んじゃうのにね。
勿論口には出しませんが、
どうせ死んじゃうんだし、何をやっても無駄
と云う思いが絶えずつきまとうのです。
人生は死ぬまでの暇潰し
ならば、何故その“暇潰し”がこんなに辛いのだろう?
そもそも、どうせ死んじゃうのに何故産まれて来てたんだろう?
死んだ後に何か良いことがあるのか?
でも、死んだら何もない。死後の世界や天国や地獄は人間の妄想が造り出したもの。
ゴミのように産まれて
ゴミのように死んでいくんだ、
万物の霊長なんて威張り腐っていても
人間なんて只のゴミじゃん。
……此処まで読んで下さった皆さんは
私に何が欠けているのかお気付きですね?
お金があれば大切な家族に裕福な暮らしをさせてあげられる。幸せに笑ってる顔をいつも見たいからがんばろう。
やっぱりね、自分の大切な人といたいからね。それだけで幸せじゃない?
赤ちゃんは愛の結晶だからね。お二人益々幸せで、見てるこっちまで幸せになってくるよ。
配偶者や子供を遺して死んでしまうのは嫌だ。きっと悲しむから。
そうです。私には“愛”というものがいつの間にか欠落していたんです。
人間には“愛”というものがあってそれがあるだけで人生は意味のあるものになる。
配偶者や子供や親に対する“愛”は勿論、仕事や物事に対する“愛”。
人生が辛くて
機械的に生活しているうちに“愛”をどこかに落っことしてしまった事に気付かずにいたんです。
“愛”の無い世界に生きている。
それは物凄い
恐怖です。
私を誰も愛してくれていない。
私は何も愛していない。
本当に、気が狂いそうでした。
いえ、もう既に狂っているのかもしれません。
こんな怖い世界で生きていたくない。
でも死ぬのは怖い
だったらいっそ自分から死んでしまおうか?
死ぬのが怖いくせに
死んでしまおうか?
なんて、矛盾していますが、この時は本気でそう思っていました。
この辛さ、アスペルガー症候群の夫に話しても判って貰えないでしょうし、
一人で死に方を模索する毎日が続きました。
* * * * * *
そんなある日、
なんとなくスマホでアスペルガー症候群について検索していた私は
見慣れない言葉を目にします。
【カサンドラ症候群】
「アスペルガーを検索しているのに、何でこんな関係無い言葉が出てくるのだろう?」
と、思い、記事のひとつをクリックしてみました。
もしかしたら、神様はいるのかもしれません。
その記事を読んだ途端、パズルのピースが嵌まったように、
私のこの状態の原因が瞬時にして理解出来ました。
それまで、夫がアスペなのを知っていても、私のこの状態がそれと関連するものとは夢にも思っていなかったのです。
原因が判っただけで、治る訳ではありませんでしたが、取りあえず、
これは病気で、しかも原因はダンナに有ったんだ!
だったら私が死ぬのはオカシイじゃないか!
怒りと共に少々ばかり
正常な思考が戻って来ました。
このブログを立ち上げる、数日前の話です。
もし私が【カサンドラ症候群】についての記事をクリックしなければ、
このブログは無かったかも……と云うより
私はこの世から去っていました。
ご清聴ありがとうございました。
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